焙煎直後からコーヒーオイルの浮いたセクシーな姿です。フルシティながら、はっきりとした澄んだ美しい酸があります。カシス、オレンジを連想させるフレッシュな果実感。ナッツ、チョコレート、まるでオレンジピールのチョコレートのようです。甘味をともなったクリーンな苦味、やわらかく豊かなボディ。重量感はありますが暗くありません。ノーブルという表現がぴったりの、気品あふれる素晴らしい味わいです。
ただ、貝殻豆や欠け豆がかなりあって、焙煎豆からこれらは取り除いています。もちろん生豆でも多く、焙煎する前にピッキングしておいた方が格段にクオリティが上がりました。ブルボンでも良く見られる、センターカットがひしゃげて変形した豆も案外あり、注意しないとケニアと見間違えそうです。
ダブルAトップの厳選エリア指定物とのことで、なるほどバランス抜群なコーヒーです。これもまたシングルオリジンというより、エリアの中で選りすぐったブレンドの印象があり、完成度の高さを感じます。それにしてもこの豆の持つ明るい果実感、色にしてメディアムぐらいの浅いローストにしたら、一体どうなってしまうのでしょうか?もはやジュースだったりして??興味深深です。
● Beans Data ●
生産地: タンザニア連合共和国、アリューシャ地区 品種: ブルボン、ケント スクリーン: 17up 規格: AA++(TOP) 標高: 1,300~1,500m 欠点: ほぼ無し 精選方法: 水洗式(Fully Washed) 収穫年度: 2010/2011クロップ 掲載写真の焙煎度: フルシティ Tanzania Ngorongoro AA++