手の平に包むコーヒー

twitterの使い方がようやくわかり始めた2011年の夏、コーヒー関連のユーザーさんを次々フォローしていました。目に飛び込んできたのがワゴンカフェ キートスさん。小倉や門司を中心に北九州エリアを移動するワゴンカフェで、基本的に金土日や祭日営業のようです。週末が近づくと、こんな感じのツイートがタイムラインに。

cafe_kiitos ワゴンカフェ キートス
Wagon cafe Kiitos!\(^o^)/小倉コレット裏京町コインパーキングにて本日営業!Twitter見たよ☆でオーガニックコーヒーまたは有機豆乳オレ!50円びき致します!(^O^)/

cafe_kiitos ワゴンカフェ キートス
ヒュバーフオメンタ!!快晴なり!!\(^o^)/本日wagon cafe Kiitos☆門司港グランマーケットに出店です!o(^▽^)ohttp://t.co/mouGMdtq

曜日感覚に乏しい生活をしているためか、ツイートはすぐに日常として組み込まれました。FENのDJ番組を聴く感覚でしょうか。ああ、もう週末なんだな、とか。
フィンランドに一度行って、はにかんだような「キートス」という声がよみがえるのが心地よかったこともあります。道端のそこらじゅうでブルーベリーが実っているし、マグカップのコーヒーもパンも茸も旨いし、穏やかな人ばかりで、もっとも平和な記憶として焼きついていました。これらとワゴンカフェ キートスさんのキャラクタが奇妙に一致していて、いつの間にか親戚みたいな位置づけになってたのかもしれません。

仕事で山口県に赴くことになり、その流れで門司港へ行くことが決まりました。平日だったので無理を承知で、営業してもらえる可能性がないかDMで問い合わせしました。すると快諾していただけ、臨時特別カフェ営業してもらえることになりました。強引な厚かましいお願いにもかかわらず、平日の仕事を犠牲にして、何てやさしいんでしょう!
そして当日、おかげさまで念願が叶いました。至近距離にいながら辺りを迷っていたところ、走って迎えに来てくれたのです。何だか新鮮でしたね、おしゃれなエプロンをしたカフェ店員さんが小倉の街を走る姿って。店員さん=店主であり、お名前は藤笑(ふじわら)さん。いーんです、笑顔がぴったりだから、藤笑さんで。

さっそくいただいたコーヒーは、じつにまろやかで、甘さが細胞に染みわたってゆく感じ。写真を撮り忘れて飲んじゃいました。使っている豆がオーガニックということもありますが、淹れ手の人柄がカップに出るんでしょう。どちらかといえば濃い目のコーヒーなのに、とにかくやわらかく、明らかに癒し系です。常連さんらしい女性が並んで待つのがわかる気がしました。
それとキートスオリジナルの水出しアイスコーヒー、これはおすすめです。いわゆるリキッドタイプのアイスコーヒーと違い、アラビカ100%の極上冷珈琲です。深煎りのロブスタのようなマッチョな感じはなく、これまた癒し系の、とろりとした甘い香味が光るコーヒーでした。寒い時期はやっていないと思いますが、暖かい日は尋ねてみてはいかがでしょうか。アイスコーヒーの認識が変わるかもしれません。焼き菓子も美味しかったです。

使うコーヒー豆はすべて有機栽培のオーガニックで、「珈琲自家焙煎店 豆乃木」さんによるキートスオリジナルのブレンド。豆乃木店主の板倉寛美さんは、2010年SCAJのローストマスターズチャンピオンシップに九州チームで参加し、見事優勝を手にしている方です。余計なお世話ながら、ハイレベルな焙煎士による高価なスペシャルティコーヒー豆を使っているのに、店頭価格が安すぎてちと心配です。経営は大変ではないかと想像しますが、たくさんの人の笑顔をつないでいってほしいと思います。何しろ心も気持ちもあったまる、手の平にくるんで飲むコーヒーですから、また飲みたいと思う人はたくさんいるはず。次回は時間を気にしなくて済むよう、仕事ではなくプライベートで飲みに行くつもりです。

Kiitos paljon !!

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