長所はたくさんあるのでしょうが、ここでは実感した2点を。
①抽出から後片づけまで簡単・素早い
②プロの抽出に近いコーヒーを安定して淹れられる
ここひと月あまり忙しくて、外出~戻ってデスクワークのパターンが連日続きました。とうとう第30回コーヒーサロンも、SCAJ2012 には3日間とも行けませんでした。。カフェにもほとんど行けず、作業の合間にコーヒーを淹れるぐらい。エスプレッソ数回、ドリップ皆無、AeroPressばかりで淹れてました。何しろ余裕がなくて計量検温は省略、抽出の早さと片付けの簡単さで使ってたんだと思います。ただ、Diskの湯浸しは欠かしませんでした。カップに落ちる微粉量を減らせる気がするから。
先ほど分量と時間を計ってみたら、豆は15gでエスプレッソ粒度、沸き立ての熱湯を注ぎ始めて抽出を終えるまで60秒でした。約100ccの水を入れたマグカップに直接190ccを抽出。すぐにゴクゴク飲める温度となり、なおかつ好みの濃さになります。都合100杯以上飲んでいるうちに、こんな淹れ方になってました。
パウダー状の粉は固まりやすいので、熱湯を注ぎながら付属のヘラで20秒ほど撹拌してます。粒度を探したり蒸らしてみるといった試みもなく、ただただ急いで淹れるだけ。なのにこれがけっこう美味しいんです。というか自分好みの味でした。計算してみるとほぼ52g/1Lの抽出比率に収まっていて、SCAE Gold Cupプログラムが理想とする範囲内か、ややstrong寄りかもしれません。
AeroPressに驚いたのは、果実感たっぷりな鮮やかさと甘みが豊かだったところです。これは氷で急冷したアイスコーヒーでも良く出ていましたし、冷たくしても香りは素晴らしいと感じました。AeroPressは、フレンチプレスに匹敵するぐらいコーヒーの個性を引き出してくれるようです。この器具ひとつあれば、様々な味わいを楽しめるんじゃないでしょうか。例えばV60で淹れたクリーンな味わい、コーノ式やドーナツドリッパーで淹れたコクのある味わい、ネルドリップの芳醇な味わい、Koneで淹れたまろやかで甘い味わい、などなど。ドリップ技術が未熟でも、AeroPressならタイプの違う豆やエイジングを変えたり、抽出条件を変えてゆくことで、プロが淹れるコーヒーにかなり近づけるように思います。
このひと月、ささやかだけど楽しませてくれたAeroPressに感謝です。すでに手放せない抽出器具となりました。